伊藤忠エネクス株式会社

安心・安全への取り組み

伊藤忠エネクスグループでは、お客様のくらしに密着したエネルギーに係る製品を多数取り扱っています。日常の施設管理から教育・保安指導まで徹底した取り組みによって、お客様と地域環境の安全確保に努めております。

保安に関する基本的な考え方

お客様へエネルギーを安定的に供給し、安心安全にご使用いただくために「保安は全ての業務に優先する 保安なくして事業なし」の標語の下、事故防止に努めています。

保安推進体制

各事業部門および各グループ会社にて保安責任者を選任し、保安責任者は保安管理に関する基本方針の作成から現場での法令遵守と管理徹底、保安管理状況の把握、事故の未然防止、自主保安監査などを計画的に実施しております。さらに各事業部門およびグループ会社では法定基準より厳格な自主保安基準に基づき、毎年各部門にて各地の保安監査を行っています。施設管理と保安体制を連携させ、事故及び法令違反の未然防止に努めています。

保安・安全教育

保安情報の発信

LPガス等を取り扱うホームライフ部門では、販売店様向けに部門誌やLINE配信サービス「D-NEXT」を通して随時保安情報を発信しています。
ガソリンや軽油等を取り扱うカーライフ部門では、石油製品やCS設備の安全を確保するために「カーライフステーション運営の手引き」を各CSへ配布しています。これを通じ危険物保安監督者の主な業務や施設と設備の定期点検、防火・防災教育や産業廃棄物の適正処理など、保安の徹底指導を行っております。

全国物流協議会

サプライチェーン全体の教育として毎年、全国物流協議会を主宰しています。当社の物流パートナーである運送会社様を招待し、専門家による講演や業界の将来を見据え、その時々に応じた研修を行っています。運送会社様同士での情報交流の場としても意義のある協議会となっており、当活動を通して物流保安体制の強化を図っております。

資格取得の補助

当社グループでは社内勉強会やEラーニングの提供、ホームライフ部門においてはD-NEXTチャレンジを用い社内や販売店向けに研修コンテンツを多数用意しております。また、経済産業省より認可を受けた伊藤忠エネクス技術研修所で実施する液化石油ガス設備士養成の第一講習では、国内初のオンデマンド化を実現し、学習環境の多様化に対応しております。

安全会議(毎月実施)

アスファルト基地を有する産業ビジネス部門では、保安担当者と基地・運送従事者参加による安全会議を月に一度開催し、タンク・配管施設の点検、運送並びに積み降ろし時のルール順守などを確認し安全確保に努めています。

安定供給と保安

LPWA(Low Power Wide Area)

当社グループは、LPガス集中監視システム「LPWA」を活用し、保安の高度化に取り組んでいます。LPWAとは、「省電力かつ広範囲での無線通信が可能」という特長をもった通信技術の総称で、LPWA機器を利用者宅に設置することで24時間集中監視が可能となり、ガスの消し忘れ等による事故を未然に防止します。また、自動検針やガス容器交換の事前予測をリアルタイムに確認することができます。2021年度以降、グループ会社におけるLPWA設置率は7割を超えており、伊藤忠エネクスホームライフ北海道㈱、伊藤忠エネクスホームライフ東北㈱、伊藤忠エネクスホームライフ西日本㈱、伊藤忠エネクスホームライフ四国㈱は認定液化石油ガス販売事業者制度の中で「第一号認定LPガス販売事業者(ゴールド保安認定事業者)」として認定されております。

有事における安定供給と防災体制確立

伊藤忠エネクスグループでは全国に13か所の中核充填所を保有しており、大規模災害時でも周辺地域へ安定的にLPガス供給が維持できるよう体制を構築。各地の販売店様およびパートナー企業様と共同で有事を想定した流通連携や稼働訓練を行うなど、防災体制の確立、災害対応向上を図っております。

タブレット端末の活用

LPガス設備やガソリンスタンドでの点検にあたりタブレットツールを導入しています。システム導入することで点検漏れを防ぎ、供給機器交換の期限管理を適正に行い、管理ミスによる期限切れを事前に防いでいます。また点検結果をリアルタイムで共有可能となったことで、問題が発生した際は迅速に対応できる体制となっております。

品質の確保

コンタミネーションの防止

ガソリンスタンドでのコンタミネーションを防止するため、ハイテク操作ユニットを搭載したローリーを導入致しました。システム導入により人為的ミスが軽減されより安全な荷下ろしが実現しました。

残油処理

残油混合による品質不適合を防止するため、ローリー配管内の残油除去を必ず立ち合いの下実施しております。

品質マネジメント(ISO9001)

グループ会社の伊藤忠工業ガス㈱では、高圧ガスの製造・販売ならびに、高圧ガス容器と附属品の再検査、高圧ガス容器の輸入検査業務、高圧ガス容器の諸手続きに付帯する業務について国際規格であるISO9001(品質マネジメントシステム)認証を2000年から取得しています。さらに尿素水アドブルー製造に伴う商標認証であるVDA(2021年)ならびに、米国運輸省による航空機用ガス容器再検査の認証規格であるDOTを取得し(2022年)、各事業における品質マネジメントの維持・向上に取り組んでいます。

環境マネジメント(ISO14001)

当社は2000年から継続して国際規格ISO14001認証を取得しています。グループ会社全体における横断的な環境管理体制の下、機能的に環境マネジメントシステムを構築し、PDCAサイクルを適切に運用して環境負荷低減に向けた実効性の高い業務活動に取り組んでいます。2023年度は伊藤忠エネクスの5部門及びグループ会社12社、各支店・課・事業所170サイトで活動しています。

無事故への取り組み

当社グループでは、すべての事業所において労働安全衛生の向上に取り組み、事故災害の防止に努めています。2022年度、重大な事故はありませんでした。

安全運転励行

社内の車両管理規定に基づく安全運転管理者を任命し、車両管理及び安全運転の励行ならびに、社員の安全確保と安全運転意識の向上を図り、車両事故防止に努めています。また、2022年度より営業車両事故の防止、ペーパードライバーが営業車使用部署に配属になった場合等の制度として、実技を伴う安全運転講習を受講できる制度を導入しました。