<ことばの力を楽しむ会>は東日本大震災で被災された方々を「ことば」の力で支援することを目的に、伊藤忠エネクスが2013年度より開始した朗読と音楽のコラボレーションイベントです。現在は幅広い世代に向けて、この時代だからこそ大切にしたい、人とのつながり方である「ことば」本来の美しさや重みを楽しみながら体感できるイベントとして全国へ展開しています。 会場では当社社外取締役でもある元NHKアナウンサーの山根基世さん、また元TBSアナウンサーの進藤晶子さんが進行・朗読を務められ、各開催地にゆかりのあるゲストを毎回お迎えしています。ことばのプロによる朗読をすてきな生演奏や映像と共にお楽しみいただきながら、地元文化や方言などを織り交ぜたユニークなトークも通じ、その地で生きる素晴らしさを伝える地域活性化としての役割も担っております。 ご来場にあたり料金は頂いておりません。イベント開催当初より震災を忘れないという想いを引継ぎ、会場では東日本大震災で遺児・孤児となってしまった福島県の子供たちに向けた任意の募金をお客様へお願いし、全額基金へ寄付を行っております。
「ことばの力を楽しむ会」は2021年より引き続き、公益社団法人メセナ協議会の実施するメセナ活動認定制度「This is MECENAT 2023」の認定活動として選定されております。 【This is MECENAT】について 公益社団法事企業メセナ協議会によって実施されている認定制度です。多様な企業メセナ(文化・芸術活動の支援を通じた社会貢献活動)を顕在化する仕組みにより、各地に点在する創意工夫に満ちた活動の数々を明らかにし、その社会的意義や存在を示すことを目的とされています。2014年より開始され、エントリーした活動の中から毎年選定が行われます。
2024年3月2日 東京都中央区 銀座王子ホール
今回の朗読では、第1回より出演され現在伊藤忠エネクスの社外取締役でもある元NHKアナウンサーの山根基世さんはきたむらさとしさんの『ミリーのすてきなぼうし』、吉本ばななさんの『田所さん』、元TBSアナウンサーの進藤晶子さんは夏目漱石さんの『夢十夜』を朗読いただきました。また、今回のゲストには、元TBSアナウンサーで現在はドキュメンタリー映画監督としてもご活躍されている佐古忠彦さんをお迎えし、山田太一さんの『終りに見た街』を朗読いただきました。
2023年9月3日 愛知県名古屋市 三井住友海上しらかわホール
今回の朗読では、第1回より出演され現在伊藤忠エネクスの社外取締役でもある元NHKアナウンサーの山根基世さんは新美南吉さんの『嘘』、元TBSアナウンサーの進藤晶子さんには直木賞作家の西加奈子さんの『ヘビ』を朗読いただきました。また、今回のゲストには、名古屋出身の作家である清水義範さんをお迎えし、ご自身の作品『蕎麦ときしめん』を朗読いただきました。
2023年1月29日 東京都中央区 銀座王子ホール
第14回となる今回の朗読は、山根基世さんが、いわさきちひろさんの美しい挿絵で表現された不朽の名作『にんぎょひめ』(アンデルセン作)と文学性の高い作品としても著名な『屋根の上のサワン』(井伏鱒二作)を読まれました。また、進藤晶子さんには国語の教科書にも取り上げられ、少年の葛藤と成長をユーモラスに描く『カレーライス』(重松清作)をお読みいただきました。また今回はゲストに俳優としてテレビ等多方面でご活躍されている紺野美沙子さんをお迎えし、思春期の志と愛情の思い出の物語、『みどり色の記憶』(あさのあつこ作)を朗読いただきました。演奏は作編曲・ピアノに飯田俊明さん、チェロに三木千晴さん、ヴァイオリンに高橋暁さんをお呼びし、観客を物語の世界へ誘う素晴らしい演出を頂きました。 当会はwithコロナということで会場にお越しいただけなかった方々にもご自宅などでお楽しみいただけるよう、Youtube公式ページにて期間限定配信を行いました。
2022年9月4日 大阪府大阪市 ムラマツリサイタルホール新大阪
第13回の当回は、小学生以上の子供たちに読み伝えたいお話をセレクトいたしました。山根基世さんには藤城清治氏の切り絵が美しい『ロンドン橋でひろった夢』(山多香子作)、ウクライナ民話の『わらのうし』(内田莉莎子作)、将来を担う子供たちへのメッセージ『まどさんからの手紙 こどもたちへ』(まど・みちお作)を朗読いただき、進藤晶子さんには人々の優しさの連鎖を語る温かい物語『LIFE』(くすのきしげのり作)と、今回の開催地で進藤さんの地元でもある大阪が舞台のお話『てんまのとらやん』(中川健蔵作)では大阪方言を披露しながら楽しくお読みいただきました。また、ゲストにはNHKアナウンサーの村上信夫さんをお迎えし、自然の深さと命の尊さを伝える『森のいのち』(小寺卓也作)を雄大に朗読いただきました。演奏は作編曲・ピアノ/ピアニカ/アンデスに飯田俊明さん、チェロに三木千晴さん、アコースティックギターに諏訪光風さんをお迎えし、様々な曲風の音楽でお話の世界観を拡げ公演を盛り上げていただきました。 当会はwithコロナということで会場にお越しいただけなかった方々にもご自宅などでお楽しみいただけるよう、Youtube公式ページにて期間限定配信を行いました。
2022年1月29日 東京都中央区 銀座王子ホール
withコロナで久々の開催となった第12回のテーマは改めて「こころをつなぐ読み語り」とし、コロナ禍だからこそ大切にしたい人とのつながり方である「ことば」本来の美しさや影響力を感じられる内容としました。朗読は山根基世さんが宮沢賢治作『なめとこ山の熊』を、そして進藤晶子さんには角田光代短編集『Presents』より「名前」をお読みいただきました。ゲストには指揮者として活躍されている岩村力さんをお迎えし、「ことばの力を楽しむ会」を開始したきっかけでもある東日本大震災で大変な環境に立たされた音楽家たちのノンフィクション『そこに音楽があった』を抜粋して朗読いただきました。音楽演奏ではお話しの情景が思い浮かぶようなオリジナル曲や誰もが一度は聞いたことのある音楽を奏で、心をつなぐ読み語りを叙情深く盛り上げていただきました。 当公演は入場を会場定員の3分の1程度とさせていただき、会場にお越しいただけなかった全国のお客様へ向け初めてYouTubeでの限定ライブ配信を行い、幅広いお客様にもお楽しみいただきました。
2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により会場開催を中止とさせていただきました。 その代わりとしてこれまでの「ことばの力を楽しむ会」の舞台で朗読された作品を抜粋・編集し当社ホームページにて期間限定公開を行いました。
2020年1月25日 東京都中央区 銀座王子ホール
第11回目のテーマは「 恋、愛 心の機微を読む」としました。出演は山根基世さんと進藤晶子さん。ゲストには劇作家・演出家の鴻上尚史さんをお迎えし、自身の著作「ロミオとロザライン」を朗読していただきました。音楽はピアノ(飯田俊明さん)、ヴァイオリン(髙木弾さん)、チェロ(冨田千晴さん)でこころをつなぐ読み語りを叙情深く演出して頂きました。出演者が万葉集の中から恋愛にちなんだ一首を選び、飯田さんが朗読にあわせてピアノの即興演奏を行うなど趣向を凝らした楽しいイベントとなりました。
2019年9月28日 広島県広島市 ゲバントホール
今回のテーマは「語りつぎたいものがたり」。出演は山根基世さん、進藤晶子さんをはじめ、同年1月のことばの力を楽しむ会にもご出演したアメリカ出身のアーサー・ビナードさん(詩人・広島県在住)をゲストとしてお招きしました。アーサーさんにはご自身の短編作と最新作の紙芝居を披露していただき、原爆のお話、親子の絆のお話など、全部で 6 つの作品を朗読。あわせてクラリネット、アコーディオン、タンバリンの演奏でこころをつなぐ読み語りを演出いたしました。 ※会場では当年発生した、西日本集中豪雨の復興及び台風15号被災支援に向け任意募金を呼び掛けいたしました。会場のお客様より集まりました募金はすべてNPO法人ジャパンプラットフォームを通じて寄附いたしました。
2019年1月27日 東京都中央区 銀座王子ホール
今回のテーマは「いのちを読む」。アメリカ出身で広島在住の詩人、アーサー・ビナードさんをゲストとしてお招きしました。アーサーさんには中原中也賞を受賞したご自身の短編著作『釣り上げては』などのを朗読していただき、母国語ではなく日本語だったからこそ父の死を表現できたというお話しなど創作のエピソードが語られました。小説やエッセイの朗読にあわせて、音楽家の飯田俊明さんによる作曲んおオリジナル楽曲が、様々な作品の世界を彩っています。
2018年9月30日 北海道札幌市 ふきのとうホール
開催直前に北海道胆振東部地震が発生し、こんな時こそ「ことばの力」を!と開催した札幌公演に多くのお客様にお集まり頂きました。ゲストにお迎えしたのはアイヌルーツを持つ歌手の酒井美直さん。朗読ではアイヌ神謡を披露され、山根基世さんとのトークではアイヌ文化や舞踊を紹介。伝統を大切にしながらも、ルーツにとらわれず一人の人として生きることの大切さを語りました。 ※当回では北海道胆振東部地震被災地支援のための任意募金を呼び掛けいたしました。会場のお客様より集まりました募金はすべて「日本赤十字社北海道支部」に寄附いたしました。
2018年1月28日 東京都千代田区 イイノホール
今回は「家族・ふるさと・自由」をテーマに、山根基世さんには「赤とんぼ」(童謡)『よだかの星』(宮沢賢二作)を、進藤晶子さんには『絵』(角田光代作)を朗読いただきました。また、ゲストとしてお招きした日本を代表するジャズサックスプレイヤーである坂田明さんは自身の書いたエッセイ『風呂はアリガタイ』を朗読されました。朗読をするのは初めてという坂田さんの素朴で味わい深い声、そして、山根基世さんの朗読とサックスの共演「赤とんぼ」での静かで激しい即興演奏が心の奥深くに届く朗読会となりました。
2017年12月2日 福岡県福岡市 エルガーラホール
福岡開催では、山根基世さんと進藤晶子さんをはじめ、絵本作家のよしながこうたくさん等多彩なアーティストが参加し、地元から多くのお客様にお越しいただきました。今回は初めてプレイベントとしてライブペインティングのワークショップを実施。地元の沢山の子どもたちに楽しくご参加いただきました。朗読ではよしながさんの作品、『給食番長』に子どもたちが大盛り上がり。音楽で楽しませてくれたのはギタリストpepe伊藤さんの演奏です。ナレーター野口ジュンさんと一緒に奏でた、字のない絵本『ぞうのボタン』(うえののりこ作)のユニークな“音楽朗読”に、笑いが絶えない朗読会となりました。
2017年1月28日 東京都中央区 王子ホール
2017年の第5回目からは、小説やエッセイの読み語りもスタートしました。過去4回の開催とは趣を変え、中学生以上を対象とした落ち着いた朗読会としました。今回は山根基世さん、進藤晶子さんをはじめ、ゲストに元NHKアナウンサーの松平定知さんをお迎えし、藤沢周作の代表作である『蝉しぐれ』を朗読いただきました。
2016年12月17日 石川県金沢市 女性センターホール
石川県金沢市で開催された第4回では、石川県で絵本の朗読や人形劇に取り組む「にんぎょうげきやさん」から鳥毛こずえさんに出演いただきました。山根基世さんには『もみのきそのみをかざりなさい』(五味太郎作)『トムテ』(リードべ作)『蜘蛛の糸』(芥川龍之介作)『ごんぎつね』(新美南吉)、進藤晶子さんには『いちばんちいさいトナカイ』(マイケルフォアマン作)『ビロードのうさぎ』(マージェリィ・W・ビアンコ作)『太陽とかわず』(小川未明作)を朗読いただきました。また、「にんぎょうげきやさん」による影絵と地元の子どもたちに寄る詩の朗読によって会場を明るく盛り上げてくださいました。さかいれいしうさんとロイヤルハンチングスの皆さんには唱と音楽で絵本『ゆうぐれ』(ユリ・シュルヴィッツ作)を演出頂き、今までにない幻想的な会となりました。
2016年1月30日 東京都中央区 王子ホール
第3回目には初めての東京で開催いたしました。子供たちから「雅子バッバ」と慕われる福島県二本松市の語り部紺野雅子さんには、東京に避難している子供たちへ向け、100人以上のお年寄りから口述で伝え聞いた昔話を思いを込めて語っていただきました。 また、詩人の和合亮一さんには代表作である詩「決意」や「木にたずねよ」を朗読いただき、東北の鎮魂と再生を祈る創作神楽のパフォーマンスを演じていただきました。
2014年11月15日 宮城県仙台市 仙台市太白区文化センター
2度目の開催は仙台へ。図書館で毎週絵本の読み語りをしている「やまがっこう」の代表鵜飼信好さんをお招きし、「る」や「ん」のみが出てくる絵本を表現豊かに読まれ会場を沸かせました。また、本を見ながらではなく暗記して童話をお話をするストーリーテリング(童話)に取り組む「おはなしてんとうむし」代表の山田仁子さんの語られるグリム童話「ラプンツェル」の世界観に観客は吸い込まれていきました。
2014年3月21日 青森県八戸市 公会堂文化ホール
「ことばの力を楽しむ会」は雪に囲まれた青森県八戸市から始まりました。 司会はジャーナリストとして活躍される町永俊雄さんにお願いをし、元アナウンサーの山根基世さんと中井美穂さんに朗読をお願いしました。また、当地で100年以上の伝統がある朗読会「森のおとぎ会」に通う子供たちが、八戸で代々語り継がれる昔コ(昔話)を南部の方言で心を込めて披露してくれました。